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子どもの健康

子どもに必要な睡眠時間は?年齢別の目安と「眠れない夜」の解決策

「うちの子、寝るのが遅くて……」「昼寝をしなくなったけど大丈夫?」「夜中に何度も起きてこっちがしんどい」——睡眠の悩みって、子どもの年齢に関係なくずっと続くんですよね。

赤ちゃんのうちは夜泣きで悩んで、2〜3歳になったらなったで「なかなか寝てくれない」に変わって、小学校に上がると今度は「夜更かし」が気になりはじめる。終わりが見えなくて途方に暮れることもあると思います。

私は保育教諭として毎日お昼寝の時間を子どもたちと過ごしていますし、自分自身も3人の子育てを通じて睡眠には何度も悩まされてきました。「何時間寝ればいいの?」という基本から、「なぜ寝てくれないのか」の原因、そして今夜から試せる対策まで、一緒に整理していきます。

目次
  1. 年齢別|子どもに必要な睡眠時間の目安
  2. 「うちの子、寝すぎ?少なすぎ?」確認ポイント
  3. 子どもがなかなか寝ない5つの原因
  4. 今夜から試せる「寝かしつけ改善」7つの方法
  5. やってしまいがちなNG行動
  6. こんなサインがあったら要注意
  7. 【まとめ】
  8. 【編集部より:アボ隊長のコメント】

年齢別|子どもに必要な睡眠時間の目安

まず前提として、「子どもの睡眠時間は個人差が大きい」です。目安はあくまで目安で、多少ずれていても子どもが元気で機嫌よく過ごせているなら問題ないことがほとんどです。

それを踏まえた上で、アメリカ睡眠学会(AAP)が示す年齢別の推奨睡眠時間は以下の通りです。

・新生児(0〜3ヶ月):14〜17時間

・乳児(4〜11ヶ月):12〜15時間

・幼児(1〜2歳):11〜14時間(昼寝含む)

・未就学児(3〜5歳):10〜13時間(昼寝含む)

・学童期(6〜12歳):9〜12時間

これを見て「全然足りてない!」と焦る必要はありません。大事なのは合計時間だけでなく、「睡眠の質」と「子どもの様子」です。

「うちの子、寝すぎ?少なすぎ?」確認ポイント

昼間に布団でお昼寝する子どものカーテン越しの柔らかい光のシーン

睡眠時間の過不足は、時間だけでは判断できません。以下のポイントで確認してみてください。

【睡眠が足りているサイン】

・朝、自然に機嫌よく起きる

・日中ぐずぐずしない(年齢相応に)

・食欲が安定している

・昼間に眠そうにしていない

【睡眠不足のサイン】

・朝なかなか起きられない・起こすと激しく泣く

・日中ぼーっとしている、機嫌が悪い時間が長い

・夕方になると特にぐずりがひどくなる

・少し動いただけで車やベビーカーで寝てしまう

時間の数字より、「朝の機嫌と日中の様子」を見た方がよほど正確です。保育園でも、連絡帳で「昨夜は何時就寝でしたか」より「朝の機嫌はどうでしたか」を確認することが多いです。

子どもがなかなか寝ない5つの原因

「早く寝てほしいのに全然寝ない」——この状況、本当につらいですよね。原因がわかると対策も立てやすくなります。

① 昼間の運動量が足りない

体が疲れていないと、そもそも眠気が来ません。特に雨の日や外出できない日が続いたあとは顕著です。室内遊びでも体を動かす時間を意識的に作ることが大切です。

② 就寝前にスクリーンを見ている

スマホ・タブレット・テレビのブルーライトは「眠くなるホルモン(メラトニン)」の分泌を抑制します。寝る1時間前にはスクリーンをオフにするのが理想です。これ、言うのは簡単ですが実践するのが一番難しいんですよね(笑)。

③ 部屋が明るすぎる・暑すぎる・寒すぎる

子どもは体温調節が未熟なので、室温と明るさの影響を大人より強く受けます。室温は20〜22℃、湿度50〜60%、寝室は暗め——この3つを整えるだけで変わることがあります。

④ 「寝る時間」のルーティンがない

毎日バラバラな時間に寝ていると、体のリズムが作られません。「お風呂→歯磨き→絵本→おやすみ」というルーティンを固定すると、体が自然に「これから寝る」モードに入りやすくなります。

⑤ 昼寝の時間が遅すぎる

3〜4歳くらいで昼寝をまだしている場合、15時以降の昼寝は夜の就寝を遅らせる原因になります。遅くても14時台には起こすようにしましょう。

今夜から試せる「寝かしつけ改善」7つの方法

夜に絵本を読みながら子どもを寝かしつけるお母さんの温かいシーン

① 毎日同じ時間に寝かせる

休日も含めて「就寝時間を固定する」のが最も効果的です。最初の1〜2週間は大変ですが、体内時計が整うと劇的に楽になります。

② 就寝1時間前からルーティンを始める

お風呂→歯磨き→絵本→電気を暗くする、このルーティンを毎日繰り返すと、子どもの体が「そろそろ寝る時間だ」と準備を始めます。

③ 部屋を暗くする

照明を落として暗くするだけで、メラトニンの分泌が促されます。間接照明や豆電球に切り替えるのが効果的です。

④ 寝室の温度・湿度を整える

室温20〜22℃、湿度50〜60%が理想です。夏は少し涼しめ、冬は少し温かめに。「子どもが汗をかいていないか」「手足が冷えていないか」を確認する習慣をつけるといいです。

⑤ 昼間にしっかり体を動かす

外遊びが一番ですが、室内でも体を使う遊びを意識的に取り入れると、夜の寝つきが違います。「今日外に出られなかった日は特に意識する」くらいで十分です。

⑥ 絵本の読み聞かせを習慣にする

声のトーンをゆっくり・低めにして読むと、子どもがリラックスして眠気が出やすくなります。毎晩同じ本を読む「おやすみルーティン本」を作るのもおすすめです。

⑦ スクリーンは就寝1時間前にオフ

これが一番効果的で、一番難しい(笑)。でも1週間試してみると、寝つきの変化を実感できる方が多いです。

やってしまいがちなNG行動

・就寝直前に激しい遊びをさせる

テンションが上がったまま寝かしつけようとしても、なかなか落ち着きません。寝る30分前から「ゆっくりモード」に切り替えるのが理想です。

・眠くなるまで待ってから寝かせる

「眠そうになってから寝かせればいい」と思いがちですが、眠くなりすぎると逆に興奮状態になって寝づらくなることがあります。眠くなる少し前のタイミングが理想です。

・寝室でスマホを使う

大人がスマホを使っていると光と音が気になって、子どもが眠れません。寝かしつけ中は親もスクリーンをオフにする方が早く寝てくれます。

・「早く寝なさい」と怒る

怒られると交感神経が刺激されて、さらに目が覚えてしまいます。効果がないどころか逆効果です。

こんなサインがあったら要注意

以下のサインが続くようであれば、かかりつけの小児科に相談することをおすすめします。

・毎晩2時間以上寝つけない状態が続いている

・夜中に何度も目を覚まして泣き止まない(1歳以降)

・いびきが大きい・口を開けて寝ている

・日中に突然居眠りしてしまう

・寝ているときに呼吸が止まるような様子がある

特にいびきや口呼吸は、アデノイドや扁桃腺の問題が隠れていることがあります。「いつものこと」と流さずに一度確認してもらうと安心です。

【まとめ】

子どもの睡眠で一番大切なのは、時間の数字より「子どもの様子を見ること」です。

目安の時間を少し下回っていても、朝機嫌よく起きて日中元気に過ごせているなら問題ありません。逆に目安通りの時間寝ていても、日中ぐずぐずが続くようなら睡眠の「質」を見直してみてください。

ルーティンを整えることと、スクリーンをオフにすること——まずこの2つだけ試してみてください。小さい変化ですが、続けると確実に変わってきます。

保育教諭がお昼寝中の子どもの傍に優しく寄り添うシーン

【編集部より:アボ隊長のコメント】

保育園では毎日お昼寝の時間があるのですが、寝られる子と寝られない子が本当に様々です。あっという間に眠る子もいれば、1時間経っても目がぱっちりの子もいる。「眠れない=悪い子」では全然なくて、それぞれのリズムがあるんだなと毎年感じています。

自分の子育てでいうと、三女が特に寝かしつけが大変でした。長女・次女は比較的すんなり寝てくれたのに、三女だけは「お兄ちゃんお姉ちゃんが起きてるのになんで自分だけ寝るの?」という感じで、なかなか寝ない(笑)。きょうだいがいる家庭では下の子ほど就寝時間が遅くなりがちで、それも仕方ないことだと思っています。

大事なのは「完璧なルーティン」より「大体の一定リズム」です。毎日きっちりでなくていい。「なんとなくこのくらいの時間に寝る流れ」が作れれば十分です。完璧を目指しすぎると親がしんどくなってしまうので。(アボ隊長)


執筆:アボ隊長(園活ナビMAGAZINE 編集部・保育教諭・3児のママ)

※本記事は保育の現場での経験と個人的な子育て経験に基づくものです。お子さんの睡眠に強い不安がある場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。

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