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子どもの健康

子どもが吐いたときの対応|家で様子を見る目安と受診サイン

子どもが突然吐くと、「どうしたんだろう?」「すぐに病院へ行ったほうがいい?」と心配になりますよね。

子どもが吐く原因には、胃腸炎や食べ過ぎ、乗り物酔いなどさまざまなものがあります。

特に小さな子どもは自分の体調をうまく伝えられないこともあるため、吐いた回数だけでなく、その後の様子や水分がとれているかなどを確認することが大切です。

また、吐いた直後は「すぐに水分をとったほうがいい?」「食事はいつから?どんなものを?」と、家庭での対応に迷うこともあるでしょう。

この記事では、子どもが吐いたときの対処法や家で様子を見るときのポイント、受診が必要なサイン、水分補給や食事の進め方、嘔吐後のケアについてわかりやすく解説します。

いざというときに慌てず、お子さんの状態に合わせて対応するための参考にしてくださいね。

目次
  1. 子どもが吐く原因 
  2. 吐いた直後にすべきこと 
  3. 家で様子を見るときのポイント 
  4. 受診が必要なサイン 
  5. 水分補給と食事の進め方 
  6. 嘔吐後のケアと注意点
  7. 【まとめ】
  8. 【編集部より:アボ隊長のコメント】

子どもが吐く原因 

子どもが吐く原因はひとつではない 

子どもが突然吐くと、「何か変なものを食べたかな?」「風邪かな?」と、原因が気になりますよね。

子どもが吐いたときに、まず思い浮かぶのが胃腸炎ではないでしょうか。

ウイルスなどによる胃腸炎では、嘔吐のほかに下痢や発熱、腹痛などを伴うこともあります。

一方、食べ過ぎや乗り物酔い、発熱を伴う感染症なども嘔吐の原因になります。

また、緊張や不安など、心の状態が体調に影響して吐き気につながることも。

そのため、「吐いた=胃腸炎」とは限りません。何を食べたか、発熱や下痢などほかの症状はないか、吐いたあとの元気や機嫌はどうかなど、前後の様子もあわせて確認しておきましょう。

吐いた直後にすべきこと 

子どもが突然吐くと、びっくりして「まず何をしたらいい?」と慌ててしまいますよね。

吐いた直後は、まず子どもの安全を確保し、様子を確認しましょう。 

吐いたものがのどにつまらない姿勢にする 

吐いたあとも気持ち悪そうなときは、起きていられるようであれば上半身を起こし、本人が楽に感じる姿勢で休ませます。

横になりたがる場合は、吐いたものが気管に入らないよう、体や顔を横に向けましょう。

特に小さな子どもは、自分でうまく体勢を変えられないこともあるため、そばで様子を見守ります。

吐いた直後は無理に飲ませない 

吐いたあとは脱水が心配になり、「すぐに水分をとらせなきゃ」と思ってしまう人も多いと思います。

でも、吐いた直後に一度にたくさん飲ませると、再び吐いてしまうことがあります。

まずは吐き気が落ち着くまで少し様子を見てから、少量ずつ水分をとらせることがポイントです。

水分を飲んでも繰り返し吐いてしまう場合は、無理に飲ませ続けず、子どもの様子を確認しましょう。

水分のとらせ方や経口補水液については、5章で詳しく紹介します。

口元や汚れた衣類をきれいにする 

吐き気が落ち着いたら、口のまわりをやさしく拭き、必要に応じて口をすすぎます。

汚れた衣類や寝具は取り替えて、子どもが気持ちよく休めるようにしましょう。

また、胃腸炎などが原因の場合は、吐いたものにウイルスが含まれていることがありますので、

片付けるときは素手で触れないようにし、処理したあとはしっかり手を洗います。

吐いたものの詳しい処理方法や家庭内での感染対策については、6章で紹介します。

アボ隊長の本音わが家でも、子どもが胃腸炎になったとき、夜中に突然むくっと起きて吐いたことがありました。
あまりに突然で、私もびっくり!とっさに近くにあったバスタオルで対応したことを覚えています。
子どもの嘔吐って、本当に突然で焦りますよね。そんなときこそ、まずは子どもの様子を確認することが大切です。
顔色や元気はどうかなど、いつもと違うところがないか見てあげてくださいね。

家で様子を見るときのポイント 

子どもが吐いたからといって、必ずしもすぐに受診が必要とは限りません。

吐いたあとに落ち着いている場合は、ほかの症状や全身の様子を確認しながら経過をみることもあります。 

吐いたあとの元気や機嫌を確認する

まず確認したいのが、吐いたあとの子どもの様子です。

吐いたあとに顔色が戻り、普段に近い様子で過ごせているか、呼びかけにいつもどおり反応するかなどを見ておきましょう。

一方、吐いたあともぐったりしている、顔色が悪い、いつもと明らかに様子が違うときは注意が必要です。

少しずつ水分がとれるか確認する 

嘔吐が落ち着いてきたら、少量ずつ水分をとらせ、飲んだあとに再び吐かないかを確認します。

少しずつでも水分がとれていて、おしっこが出ているかどうかも大切な観察ポイントです。

水分を受けつけず何度も吐いてしまう場合は、脱水につながるおそれがあるため注意しましょう。

嘔吐以外の症状もチェックする 

発熱や下痢、腹痛など、嘔吐以外の症状がないかも確認します。

また、いつから・何回くらい吐いたか、最後におしっこが出たのはいつかなどをメモしておくと、受診することになったときにも医師へ状況を伝えやすくなります。

受診が必要なサイン 

子どもの嘔吐は家庭で様子を見られることもありますが、症状によっては早めの受診が必要です。

特に、次のような様子がみられるときは注意してください。

何度も吐いて水分がとれない 

吐くことを繰り返し、水分を飲んでもすぐに吐いてしまうと、脱水につながる心配があります。

おしっこの回数や量が減っていないか、いつもより色が濃くなっていないかも確認してみましょう。口の中が乾いている、涙が少ないなども脱水のサインとしてみられます。 

参考:こども家庭庁 「保育所における感染症対策ガイドライン」p.38 

わが家では、子どもが何度も吐き、吐くものがなくなっても嘔吐が続いたことがありました。

胃液のようなものが鼻から出てきたため、かかりつけ医に状況を伝えたところ、「予約時間を待たずに受診してください」と言われたことがあります。

「いつもの吐き方と違う」「何度も吐いていて心配」と感じたときは、自己判断で様子を見続けず、かかりつけ医などに相談することも大切だと感じた経験です。

ぐったりしている・意識の様子がおかしい 

吐いたあともぐったりしている、呼びかけへの反応がおかしい、意識がはっきりしない、けいれんがあるなどの場合は、緊急性が高い可能性がありますので、すぐに受診をしましょう。

意識がおかしい、けいれんしているといった場合には、救急車が必要になるケースもあります。

吐いたものや便に気になる変化がある 

吐いたものの色や状態も確認しておきます。

日本小児科学会「こどもの救急」では、黄色や緑色、コーヒーの残りかすのような吐物などを、受診時に医師へ伝える情報として挙げています。

血便が出たときも受診が必要です。

可能であれば、吐いたものや便をスマートフォンで撮影しておくと、受診時に説明しやすくなります。 

参考:日本小児科学会「こどもの救急」吐き気

参考:日本小児科学会「こどもの救急」下痢

激しい腹痛がある・頭を強く打ったあとに吐いた 

強い腹痛を伴って吐いている場合や、頭を強く打ったあとに嘔吐した場合も注意が必要です。

特に、何度も吐く、ぐったりしている、呼びかけへの反応がおかしいなど、いつもと違う様子がみられる場合は、すぐに医療機関へ相談・受診しましょう。 

参考:厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」

水分補給と食事の進め方 

吐いたあとは脱水が心配になりますが、一度にたくさん飲ませると、再び吐いてしまうことがあります。吐き気が落ち着いてきたら、少量ずつ水分補給を始めましょう。 

まずはスプーン1杯程度から 

吐いたあと、しばらくして吐き気が落ち着いているようなら、経口補水液などをスプーン1杯程度から飲ませてみましょう。

一度にたくさん飲ませるのではなく、少量から始めます。

吐かないことを確認しながら少しずつ量を増やしていきます。

厚生労働省の「抗微生物薬適正使用の手引き」でも、小児の経口補水はティースプーン1杯程度の少量から徐々に増やす方法が示されています。

参考:厚生労働省『抗微生物薬適正使用の手引き 第三版』p.86

水分補給には経口補水液を上手に活用する 

嘔吐が続くと、水分だけでなく、体に必要な塩分なども失われます。

そんなときの水分補給には、水分と塩分などを一緒に補える経口補水液(ORS)を活用する方法があります。

子どもの嘔吐や下痢で水分が失われたときは、経口補水液を少量ずつ飲ませる方法がすすめられています。 

ただし、大切なのは一度にたくさん飲ませないこと。吐き気が落ち着いてきたら、スプーン1杯程度の少量から始め、吐かないことを確認しながら少しずつ量を増やしていきましょう。

水分を飲ませても何度も吐いてしまう、ぐったりしているなど気になる様子がある場合は、無理に飲ませ続けず、医療機関に相談してください。

食事は吐き気が落ち着いてから 

吐いたあとは、無理に食事をとらせる必要はありません。まずは水分を少しずつとり、吐かずに過ごせるか様子を見ましょう。

吐き気が落ち着いて水分がとれるようになったら、子どもの食欲や体調を見ながら、食事を少しずつ再開します。最初は、食べ慣れたものや食べやすいものから始めてもよいでしょう。

アボ隊長の本音子どもが丸一日ほとんど食べていないと、「何か食べさせなきゃ」と心配になりますよね。
わが家でも、嘔吐が落ち着いたかなと思って桃のゼリーを食べさせたところ、すぐにまた気持ち悪くなってしまったことがありました。
親としては少しでも食べてほしくなりますが、まだ吐き気が残っているときは、食事を急がないことも大切なんだなと感じた経験です。まずは水分がとれているかを見ながら、食事はその子の体調や食欲に合わせて少しずつ進めていきたいですね。

嘔吐後のケアと注意点

胃腸炎などが原因の場合は、吐いたものから家族に感染が広がることがあります。

子どものケアとあわせて、吐いたものの処理や手洗いなど、家庭内での感染対策も行いましょう。 

吐いたものは素手で触らず、すぐに処理する 

吐いたものを片付けるときは、使い捨ての手袋やマスクを着用し、ペーパータオルなどで静かに拭き取ります。処理するときは、ウイルスを広げないよう、外側から内側に向かって拭き取りましょう。

ノロウイルスなどが疑われる場合は、吐物が付着した床などを塩素系消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)で消毒します。処理したものはビニール袋などに入れて密閉して捨て、最後は石けんと流水でしっかり手を洗います。

処理中や処理後は、窓を開けるなどして換気も行いましょう。

参考:厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」Q20 

タオルの共用を避けて家族への感染を防ぐ

感染性胃腸炎の場合は、家庭内で感染が広がることもあります。

トイレのあとや吐物を処理したあとは、石けんと流水による手洗いを丁寧に行いましょう。

タオルの共用を避けることも感染予防につながります。

特にきょうだいがいる家庭では、ドアノブやトイレなど、家族みんなが触れる場所にも気を配りたいですね。

保育園や幼稚園にも嘔吐したことを伝える

子どもが嘔吐した場合は、登園前に園へ症状を伝え、登園について確認しましょう。

感染性胃腸炎では、「吐かなくなったからすぐ登園できる」とは限りません。 子どもの体調や食事の状態なども含めて、園の基準を確認することが大切です。

こども家庭庁の「保育所における感染症対策ガイドライン」では、ウイルス性胃腸炎の登園の目安を、嘔吐・下痢などの症状が治まり、普段の食事がとれることとしています。

参考:こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」p.36

【まとめ】

子どもが突然吐くと親としてはとても焦り、驚いてしまいますが、まずは楽な姿勢で休ませ、吐いたあとの様子を確認することが第一です。

嘔吐が落ち着いてきたら、水分は一度にたくさん飲ませず、少量ずつ与えます。

水分がとれない、何度も吐く、ぐったりしているなど、気になる症状がある場合は、無理に家庭で様子を見続けることなく医療機関に相談しましょう。

また、胃腸炎などが原因の場合は、吐いたものから家族に感染が広がることもあります。

吐いたものを適切に処理し、石けんと流水による手洗いを心がけることも大切です。 

子どもの様子は一人ひとり違います。「いつもと違うな」「このまま様子を見ていて大丈夫かな」と感じたときは、かかりつけ医や#8000(こども医療電話相談)なども活用してくださいね。

参考:子ども医療電話相談事業(♯8000)について

【編集部より:アボ隊長のコメント】

子どもが吐くと、「何が原因だったんだろう」「もっと早く気づけたかな」と、いろいろ考えてしまうこともありますよね。

看病している間は長く感じますが、数日後にはいつもの元気な姿に戻って、ほっとしたという経験も何度もありました。

体調が悪いときは、子どもの様子を見ながら、必要なときには周りを頼ることも大切です。

そして、看病している保護者も無理をしすぎないでくださいね。

また元気に笑ったり、ごはんを食べたりする姿を見られるまで、焦らず付き合っていきましょう。


執筆:アボ隊長(園活ナビMAGAZINE 編集部・保育教諭・3児の母(子育て歴20年))

※本記事は一般的な育児情報の提供を目的としており、医療アドバイスではありません。お子さんの状態が心配な場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。

【相談窓口】

  • かかりつけの小児科 

嘔吐が続く、水分がとれない、いつもと様子が違うなど、気になる症状がある場合は、かかりつけの小児科に相談しましょう。

  • こども医療電話相談(#8000) 

夜間や休日など、子どもの症状について「受診したほうがいい?」「家で様子を見ても大丈夫?」と判断に迷ったときに、小児科医師・看護師などへ相談できます。 

  • 夜間・休日診療所 

夜間や休日に受診が必要になった場合は、お住まいの地域の夜間・休日診療所を確認しましょう。自治体のWebサイトなどで、診療時間や受診方法を確認できます。 

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