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子どもの健康

子どもの中耳炎|よくある症状・夜間の痛み・受診の目安

子どもが耳を痛がったり、しきりに耳を触ったりすると、「もしかして中耳炎?」と心配になりますよね。

特に小さな子どもは、自分の症状をうまく伝えられないこともあります。耳の中は保護者からは見えにくいため、「どうしたんだろう?」と不安になることもあるでしょう。 

また、夜になって急に耳を痛がったとき、「朝まで待っても大丈夫?」「すぐに受診したほうがいい?」と迷うこともありますよね。

この記事では、子どもの中耳炎でみられる症状や見分けるポイント、夜間に痛がったときの対処法、受診の目安、治療や予防についてわかりやすく解説します。
いざというときに慌てず、お子さんの様子を見ながら対応するための参考にしてくださいね。

目次
  1. 子どもの中耳炎とは? 
  2. よくある症状と見分け方 
  3. 夜間に耳を痛がったときの対処法 
  4. 受診すべきタイミング
  5. 中耳炎の治療と経過 
  6. 中耳炎の予防と再発を防ぐポイント 
  7. 【まとめ】
  8. 【編集部より:アボ隊長のコメント】

子どもの中耳炎とは? 

中耳炎は耳の奥に炎症が起こる病気 

中耳炎とは、鼓膜の奥にある「中耳」という部分に炎症が起こる病気です。

子どもに多い急性中耳炎は、風邪などをきっかけに、鼻の奥から耳につながる「耳管(じかん)」を通って細菌やウイルスが中耳に入り、炎症を起こすことがあります。

「耳の病気なのに、鼻や風邪と関係があるの?」と思うかもしれませんが、耳と鼻は耳管でつながっています。風邪をひいたあとに耳を痛がるなど、気になる様子がみられたときは注意して見てあげましょう。

子どもは中耳炎になりやすい 

子どもは大人に比べて中耳炎になりやすく、特に小さいうちは繰り返すこともあります。

子どもの耳管は大人より短く、傾きもゆるやかなため、鼻やのどの細菌やウイルスが中耳に入りやすいとされています。

また、小さな子どもは風邪をひいて鼻水が出ることも多く、鼻と耳は耳管でつながっているため、鼻の症状が中耳に影響することがあります。

「耳の病気なのに、鼻水も関係するの?」と思うかもしれませんが、耳と鼻のつながりを知っておくと、中耳炎が子どもに多い理由もイメージしやすいですよ。

急性中耳炎と滲出性中耳炎の違い 

子どもの中耳炎には、急性中耳炎や滲出性(しんしゅつせい)中耳炎などがあります。

急性中耳炎では、耳の痛みや発熱、耳だれ、聞こえにくさなどがみられることがあります。

一方、滲出性中耳炎は鼓膜の奥に液体がたまった状態で、通常は強い痛みを伴わず、聞こえにくさから気づくことがあります。

同じ「中耳炎」でも症状の現れ方は同じではありません。特に小さな子どもでは症状に気づきにくいこともあるため、気になる様子が続くときは耳鼻咽喉科で相談しましょう。

よくある症状と見分け方 

耳の痛みや発熱、耳だれがみられることも 

急性中耳炎では、耳の痛みや発熱、耳だれ、聞こえにくさなどの症状がみられることがあります。

症状が進むと、中耳にたまった膿によって鼓膜が破れ、耳だれが出ることもあります。

ただし、すべての子どもが「耳が痛い」と訴えるわけではありません。

わが家では、長女が中耳炎になったとき、耳の痛みを訴えることはなく、高熱から始まったことがありました。

「中耳炎なら耳を痛がるはず」と思っていると、気づきにくいこともあるのだと感じた経験です。

小さな子どもは機嫌やしぐさにも注目しよう 

まだ言葉で症状をうまく伝えられない小さな子どもでは、耳の痛みがあっても「痛い」と言えないことがあります。

乳児では、機嫌が悪くなったり、ぐずったりすることもあるため、普段との様子の違いにも目を向けてみましょう。

何度も耳をさわる、いつもより機嫌が悪いなど、気になる様子が続く場合は、「耳を痛がっていないから大丈夫」と決めつけずに様子を見ることが大切です。

風邪のあとに症状が出ることもある 

急性中耳炎は、鼻の細菌やウイルスが耳管を通って中耳に入り、炎症を起こすことで発症します。

そのため、風邪をひいたあとに中耳炎になることもあります。

鼻水や鼻づまりが続いているときに、発熱や耳の痛み、機嫌の悪さなど、いつもと違う症状がみられた場合は、耳の症状にも気を配ってみましょう。

夜間に耳を痛がったときの対処法 

まずは子どもの様子を落ち着いて確認しよう 

夜中に突然「耳が痛い」と泣き出すと、「今すぐ病院へ行ったほうがいい?」と心配になりますよね。

まずは慌てず、熱があるか、耳だれが出ていないか、いつもと比べて機嫌がどうかなど、子どもの様子を確認しましょう。

急を要する症状がみられない場合は、自宅で様子を見ながら、診療時間になってから受診できるケースもあります。

症状が変化した場合は、夜間・休日の急患診療所などへの受診も検討しましょう。

痛みが強いときは、処方されている痛み止めを確認する

耳の痛みが強く、医師から使用するよう指示されている子ども用の解熱鎮痛薬がある場合は、指示された用法・用量を確認して使用しましょう。 

自己判断で大人用の薬を飲ませたり、以前処方された薬を安易に使用したりせず、使用してよいか分からない場合は医療機関や薬剤師に相談してください。

夜間の受診に迷ったら相談窓口を利用しよう 

「朝まで待っていいのかな」「いつもと様子が違う気がする」など判断に迷うときは、小児救急電話相談(#8000)などを利用する方法もあります。

心配な症状があるときは、無理に朝まで待たず、医療機関への受診も検討しましょう。

受診すべきタイミング

耳の痛みや耳だれがあるとき 

子どもが耳を強く痛がっている、痛みが続いている、耳だれが出ているといった場合は、耳鼻咽喉科などの医療機関を受診しましょう。

急性中耳炎では、中耳に膿がたまり、症状が進むと鼓膜が破れて耳だれが出ることもあります。

小さな子どもは痛みをうまく伝えられないこともあるため、機嫌や食欲など、普段との違いにも目を向けてみましょう。

発熱があるときは全身の様子も確認しよう

中耳炎では、耳の症状だけでなく発熱を伴うこともあります。

熱の高さだけで判断するのではなく、ぐったりしていないか、食事や水分がとれているか、いつもと比べて元気があるかなど、子どもの全身状態もあわせて確認しましょう。

症状が強い場合や、いつもと様子が違って心配な場合は、早めに医療機関へ相談してください。

聞こえにくそうな様子が続くとき 

「呼びかけても振り向かない」「テレビの音を大きくしたがる」など、聞こえにくそうな様子が続く場合も、耳鼻咽喉科で診てもらいましょう。 

滲出性中耳炎では強い痛みがないこともあり、聞こえにくさから気づくケースがあります。

特に小さな子どもは自分から聞こえにくさを訴えないこともあるため、周囲の大人が変化に気づくことが大切です。

急性中耳炎を6か月に3回以上、または1年間に4回以上繰り返す場合は、「反復性中耳炎」と呼ばれます。

繰り返す場合は、そのままにせず、今後の治療や経過について医師と相談していきましょう。 

アボ隊長の本音子どもが夜に急に痛がると、「朝まで待って大丈夫かな?」「今から病院に行ったほうがいいかな?」と迷いますよね。
私自身も、夜間の受診は判断が難しいなと感じています。
でも、診てもらって『大丈夫』とわかるだけでも、ほっとすることがあります。 
「これくらいで受診していいのかな」とためらいすぎず、心配なときは相談したり、受診したりすることも大切だと思っています。

中耳炎の治療と経過 

症状や重症度に合わせて治療する

中耳炎の治療は、子どもの年齢や症状、鼓膜の状態などによって異なります。

受診すると耳の中や鼓膜の状態を確認し、必要に応じて痛みをやわらげる薬や抗菌薬などを使って治療します。

抗菌薬が必要かどうかも症状によって異なるため、医師の診断に合わせて治療を進めることが大切です。

処方された場合は、自己判断で途中でやめたりせず、指示された方法で服用しましょう。

鼓膜切開を行うこともある

中耳に膿がたまり、症状が強い場合などには、鼓膜を小さく切開して、たまった膿を外に出す処置が行われることもあります。

「鼓膜を切る」と聞くと心配になるかもしれませんが、すべての中耳炎で行うわけではありません。

子どもの症状や鼓膜の状態などを見ながら、必要性を医師が判断します。

症状がよくなっても経過をみることが大切 

耳の痛みや熱が落ち着いても、鼓膜の奥に液体が残ることがあります。

滲出性中耳炎では、強い痛みがなくても聞こえに影響することがあるため、症状がなくなったからと自己判断で通院をやめず、医師から指示がある場合は経過をみてもらいましょう。

治るまでの期間や治療内容には個人差があります。

気になる症状が続くときや、一度よくなったあとに再び痛みや発熱などがみられたときは、再度受診してください。

中耳炎の予防と再発を防ぐポイント 

鼻水や鼻づまりが続くときはそのままにしない 

子どもの中耳炎は、鼻やのどの炎症が耳管を通って中耳に広がることで起こることがあります。

風邪をひいたときは、鼻水や鼻づまりなどの症状にも気を配りましょう。

鼻の症状が長引いている場合は、必要に応じて耳鼻咽喉科などで診てもらうことも大切です。

鼻副鼻腔炎などの鼻症状が続く場合は、その治療が中耳炎の再発予防につながることもあります。

鼻は片方ずつやさしくかむ 

自分で鼻をかめるようになったら、片方の鼻を押さえ、もう片方から静かにかむように教えてあげましょう。

まだ自分で鼻をかめない小さな子どもは、鼻吸い器などを使って鼻水を取り除く方法もあります。

わが家でも、子どもがまだ上手に鼻をかめない時期は、鼻吸い器がとても役立ちました。

風邪をひいて鼻水が増えたときなど、家庭でケアできるものがあると助かりますよね。 

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会でも、鼻はすすらず片方ずつ静かにかむこと、自分でかめない場合は器具で鼻汁を吸い取る方法を紹介しています。

子どものまわりでの喫煙を避ける

家族内に喫煙者がいることは、子どもが中耳炎を繰り返す要因のひとつとされています。

子どものまわりでは喫煙を避け、たばこの煙にさらされない環境をつくることも意識しておきたいポイントです。

また、保育園などの集団生活では風邪などの感染症に触れる機会が増え、中耳炎を繰り返す要因になることがあります。

手洗いなど日頃の感染対策を続けながら、風邪をひいたあとは耳の様子にも気を配ってあげましょう。

アボ隊長の本音子どもが小さいうちは、風邪をひいたり鼻水が続いたりすることも多く、中耳炎を完全に防ぐのはなかなか難しいものです。
「気をつけていたのに、また中耳炎になっちゃった…」ということもありますよね。
できる範囲で予防を心がけながら、気になる症状があれば早めに診てもらう。それくらいの気持ちで付き合っていけるといいのかなと思います。

【まとめ】

子どもの中耳炎は、耳の痛みだけでなく、発熱や耳だれ、聞こえにくさなど、さまざまな症状がみられます。

特に小さな子どもは自分の症状をうまく伝えられないこともあるため、機嫌や普段との様子の違いにも目を向けることが大切です。

夜間に突然耳を痛がると、すぐに受診すべきか迷うこともあるでしょう。

まずは子どもの全身状態を確認し、判断に迷ったときは#8000などの相談窓口も活用できます。

また、中耳炎は風邪をきっかけに起こったり、繰り返したりすることもあります。

鼻水や鼻づまりなどにも気を配りながら、耳の痛みや聞こえ方などに気になる変化があれば、耳鼻咽喉科などで診てもらいましょうね。

【編集部より:アボ隊長のコメント】

子どもは自分の不調をうまく言葉にできないこともあります。

だからこそ、いつもそばにいる保護者が感じる「なんだかいつもと違う」という気づきも大切にしたいですね。

耳を痛がっていなくても、機嫌や聞こえ方など、ちょっとした変化が受診のきっかけになることもあります。

迷ったときは抱え込まず、かかりつけ医などに相談してくださいね。


執筆:アボ隊長(園活ナビMAGAZINE 編集部・保育教諭・3児の母(子育て歴20年))

※本記事は一般的な育児情報の提供を目的としており、医療アドバイスではありません。お子さんの状態が心配な場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。

【相談窓口】

子どもの耳の痛みや聞こえ方などが気になるときは、耳鼻咽喉科やかかりつけの小児科に相談しましょう。

夜間や休日に受診するか迷った場合は、次のような相談先もあります。

  • 子ども医療電話相談(#8000) 

休日・夜間に、子どもの症状や受診の必要性について、小児科医師・看護師などに相談できます。 

  • 地域の夜間・休日診療 

診療時間や受診方法は自治体によって異なるため、お住まいの地域の案内を確認してください。 

参考資料

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「耳の病気」
https://www.jibika.or.jp/modules/disease/index.php?content_id=20

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「子どもの滲出性中耳炎」
https://www.jibika.or.jp/modules/disease_kids/index.php?content_id=4

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「反復性中耳炎」
https://www.jibika.or.jp/modules/disease_kids/index.php?content_id=3

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「子どもの鼻のかみ方」
https://www.jibika.or.jp/modules/disease_kids/index.php?content_id=17

厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第三版」
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001333580.pdf

厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第四版」

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001630903.pdf

日本小児科学会「こどもの救急(ONLINE-QQ)耳を痛がる」
https://kodomo-qq.jp/?pname=mimiitai

厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_55223.html

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