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年齢別の育ち

赤ちゃんの後追い|いつまで続く?原因と愛着形成の話

「トイレに立っただけで泣く……」
「キッチンに行くだけで追いかけてくる……」

赤ちゃんの後追いが始まると、かわいい反面、正直かなり大変ですよね。
抱っこから下ろせない。家事が進まない。少し姿が見えなくなっただけで大泣き。ずっと求められている感じがして、しんどくなるママやパパも多いと思うんです。

でも、後追いは多くの場合、赤ちゃんが「この人は自分にとって大事な人」とわかってきたサインでもあるんですよね。愛着をもった相手から離れることに不安を感じる「分離不安」が背景にあり、発達の中で自然に見られることがあります。こども家庭庁も、乳幼児の育ちにはアタッチメント(愛着)による“安心の土台”が不可欠だとしています。 

この記事では、赤ちゃんの後追いはいつから始まり、いつごろ落ち着くのか、なぜ起こるのか、しないと心配なのかまで、保育教諭として見てきたことと、3児の母としての本音も交えながらわかりやすく整理していきますね。

目次
  1. 後追いはいつからいつまで?まずは時期の目安
  2. 赤ちゃんが後追いするのはなぜ?原因は「困らせたい」じゃない
  3. 後追いは愛着形成とどう関係している?
  4. 後追いしないと心配?個人差の見方
  5. 家でできる対応|親が少しラクになる関わり方
  6. 保育士が感じる「後追いが強い子」との付き合い方
  7. 【まとめ】
  8. 【編集部より:アボ隊長のコメント】

後追いはいつからいつまで?まずは時期の目安

後追いは、ハイハイで移動できるようになる時期から目立ち始めることが多いです。一般には生後7〜8か月ごろから始まりやすいとされ、早い子では生後6か月ごろから見られることもあります。さらに1歳前後から1歳半ごろは、「この人に守ってほしい」という気持ちが強まり、後追いがぐっと激しくなる子もいます。 LITALICOジュニア 赤ちゃん&子育てインフォ

「じゃあ、いつまで続くの?」と気になりますよね。
これもかなり個人差がありますが、愛着の相手を信じて待てる力が育ってくると、少しずつ落ち着いていくことが多いです。2歳ごろになると、前ほど強く追いかけなくなる子もいます。ずっと同じ強さで続くというより、強い時期があって、だんだん変わっていくイメージなんですよね。 

アボ隊長の実体験

うちも、3人とも後追いの出方が全然違いました。
姿が見えなくなるだけで泣く子もいれば、「確認だけしてまた遊ぶ」タイプもいました。同じ親でもこんなに差があるんだなと、毎回びっくりしましたよ。

赤ちゃんが後追いするのはなぜ?原因は「困らせたい」じゃない

後追いの大きな理由は、赤ちゃんが大好きな人から離れることに不安を感じるからです。
LITALICOジュニアでは、後追いは愛着をもっている人と離れるときに不安になる「分離不安」が背景にあると説明されています。つまり、困らせたいわけでも、わがままを言っているわけでもないんです。 

もうひとつ大きいのは、赤ちゃんの認知の発達です。
少し前までは「見えない=ない」に近かったのに、だんだん「見えなくても存在している」とわかり始めます。だからこそ、「ママいない!」がはっきり不安になるんですよね。この発達の途中では、見えなくなることがとても大きな出来事なんです。いないいないばあ遊びが役立つと言われるのは、この“見えなくても戻ってくる”感覚を遊びの中で経験できるからです。

アボ隊長の本音

後追いがひどい時期って、家の中なのに何もできなくてイライラしますよね。
でも振り返ると、あの時期の子どもって「ママを困らせたい」んじゃなくて、「いなくならないで」を全力で伝えていたんだなと思うんです。そうわかっていても、しんどいものはしんどいんですけどね。

後追いは愛着形成とどう関係している?

こども家庭庁の「はじめの100か月の育ちビジョン」では、乳幼児の育ちにはアタッチメント(愛着)と豊かな遊び・体験が不可欠だと示されています。不安なときに身近なおとなが寄り添い、安心感をもたらす経験を繰り返すことで、子どもは“安心の土台”を獲得していくとされています。 

私が参加した保育士研修で、1歳前後から1歳半ごろは、赤ちゃんが母親などを「特別の人」として強く求める時期にあたり、後追いもその愛着行動のひとつだと説明されていました。つまり、後追いは“甘やかしすぎた結果”というより、「この人が自分の安心基地なんだ」と感じている表れとして見られることがあるんです。

だからといって、ずっと抱っこし続けないと愛着が壊れる、という話ではありません。
大切なのは、離れるときに何も言わず消えるより、「ちょっと行ってくるね」「戻ってくるよ」と伝えたり、戻ったときにちゃんと応えたりすることなんですよね。安心の積み重ねが大事なんです。

アボ隊長の実体験

保育現場でも、後追いが強い子ほど、関係ができてくると少しずつ安心して遊べるようになることがありました。最初は離れられなくても、「戻ってくる」「ちゃんと見てくれている」がわかると、表情が変わるんですよね。

後追いしないと心配?個人差の見方

ここ、すごく気にする方が多いです。
「後追いしないって、愛着がないのかな?」
「人見知りも少ないし、大丈夫?」
そう不安になる気持ち、すごくわかります。

でも、人見知りや後追いの強さは育て方よりも、その子がもともと持っている個性や資質による部分が大きいとされています。後追いが少ない子でも、正常に育っている子はたくさんいますし、別れ際に泣かないことだけで愛着の有無は判断できません。 

大事なのは、後追いの有無ひとつではなく、全体の様子を見ることです。
目が合うか、やりとりがあるか、遊びの中で関わろうとするか、極端にこだわりが強すぎないか、呼びかけへの反応はどうか。そういう全体の発達を見ていくことが大切なんですよね。もし気になることが重なるなら、小児科や健診で相談して大丈夫です。

アボ隊長の本音

「後追いしない=問題」「後追いする=順調」と、白黒では見られないんですよね。
親としては、あると大変、ないと不安。ほんと難しい時期です。でも、ひとつの行動だけで決めつけないことはすごく大事だと思います。

家でできる対応|親が少しラクになる関わり方

後追いの真っ最中って、理屈よりまず生活が回らないですよね。
なので、家庭では“完全になくす”ことより、“少しラクにする”工夫が大事です。

やってみやすい対応

・離れる前に必ず声をかける
・戻ってきたら「戻ったよ」と反応する
・いないいないばあで「消えても戻る」を遊ぶ
・空腹や眠い時間を避ける
・預けるなら慣れている人から始める
・別れ際は長引かせすぎない

離れる前の声かけ、いないいないばあ遊び、空腹や疲れを避けること、慣れた人に預けること、別れ際を短くすることなどが勧められています。

また、母親以外にも父親や祖父母などが“代理の安心できる人”として関われるよう、少しずつ練習していく考え方も研修などでも紹介されています。全部を一人で背負わず、ほかの大人にも関わってもらうことはすごく大切なんです。 

アボ隊長の実体験

私は、家事を完璧に回すのをあきらめた日がありました。
おんぶできる日はおんぶ、ダメな日は一緒に床に座る、泣きが強い日は“今日はそういう日”にする。きれいごとじゃなく、そのくらい割り切らないと回らなかったんですよね。

保育士が感じる「後追いが強い子」との付き合い方

保育の現場で見ていると、後追いが強い子ほど、安心できる相手との関係ができるまでに少し時間が必要なことがあります。
でも、そこを越えると、遊びに向かう力がぐっと伸びることも多いんです。安心があるからこそ、少し離れて挑戦できる。こども家庭庁のビジョンでいう「安心と挑戦の循環」って、まさにこういうことなんだろうなと思います。 

だから、後追いを“早くやめさせるべきもの”とだけ見る必要はありません。
もちろん親が限界のときは助けを借りていいし、しんどいと感じるのは自然です。でも、今は「安心したい時期なんだな」と少し引いて見られるだけで、気持ちがラクになることもありますよね。

アボ隊長の本音

後追いって、終わらないように感じるんです。
でも、意外とちゃんと変わっていきます。あんなに泣いて追ってきたのに、ある日「ここで待ってる」ができたりするんですよね。だから今つらい人ほど、「ずっとこのままじゃない」と本当に伝えたいです。

【まとめ】

赤ちゃんの後追いは、ハイハイが始まるころから目立ちやすくなり、1歳前後から1歳半ごろに強く出る子もいます。その背景には、愛着をもった相手と離れる不安や、「見えなくても存在している」とわかってきた認知の発達があります。つまり、後追いは困った行動に見えても、赤ちゃんの心がちゃんと育っている途中の姿でもあるんですよね。一方で、後追いの強さや出方にはかなり個人差があり、しないからといってすぐ問題とは限りません。大切なのは、泣く・泣かないだけで判断せず、その子全体の様子を見ることです。親がしんどいときは、一人で抱え込まず、周りの手を借りながら乗り切っていけたら十分なんです。

【編集部より:アボ隊長のコメント】

後追いの時期って、かわいいけど本当に大変なんですよね。ちょっと離れただけで泣かれると、「そんなに!?」って思うし、何も進まなくて気持ちも削られます。私も何度もありました。でも振り返ると、あの時期って「この人がいれば安心」という土台を必死につくっていた時期でもあったんだなと思うんです。

だからこそ、がんばりすぎなくて大丈夫です。毎回完璧に応えられなくても、戻ったときに「戻ったよ」と伝える、一緒に笑う、抱っこできるときは抱っこする。その積み重ねで十分なんですよね。後追いがつらい今こそ、周りにも頼ってほしいなと思います。


執筆:アボ隊長(園活ナビMAGAZINE 編集部・保育教諭・3児の母(子育て歴20年))

※本記事は一般的な育児情報の提供を目的としており、医療アドバイスではありません。お子さんの状態が心配な場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。

【相談窓口】

  • かかりつけの小児科
    後追いの強さに加えて、発達面や反応の仕方なども含めて気になることがあるときに。

健診・地域の相談先

  • 乳幼児健診・市区町村の保健センター/こども家庭センター
    育児の不安や愛着、生活リズム、預け先のことも含めて相談したいときに。

夜間・休日

  • #8000(こども医療電話相談)
    夜間・休日に体調や受診の判断で迷ったときの相談窓口です。

緊急時

  • 救急(119番)
    ぐったりしている、呼吸がおかしい、けいれんなど緊急性が高い場合はすぐに連絡を。

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